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【原子力】

内陸原子力発電所建設のタイムスケジュールは未定 国家能源局長 (16/03/07)
2016/3/7
中国【原子力】

 「内陸原子力発電所については、今も徹底した論証作業を進めており、社会各界の意見を幅広く聴取している。今のところ未だ明確なタイムスケジュールはない」と努爾・白克力(Nur Bekri)国家能源局長が3月6日、表明した。

 努爾・白克力局長は次のように表明した。中国のエネルギー構造調整において原子力発電の安全で効率的な発展は重要な方向性の一つである。近年、中国の再生可能エネルギーは飛躍的な発展を遂げたが、原子力発電規模は依然低いレベルに止まっており、電力総設備容量に占める運転中の原子力発電設備の比率は2%前後に過ぎない。一方、先進諸国の場合、フランスは約50%、米国は約10%に上っている。中国は2020年に運転中の原子力発電設備を8,800万kWとする計画であるが、エネルギーの全体規模と比べると原子力発電のシェアは依然低く、中国の原子力発電の発展の余地は依然極めて大きい。

 では、中国は内陸での原子力発電所建設を加速することになるのだろうか。この点について、努爾・白克力局長は次のように表明した。第三世代の原子力発電技術の研究開発と投資により、原子力発電の安全性はますます高まっている。原子力発電開発は万が一の失敗もあってはならず、安全なくして原子力発電はあり得ない。内陸原子力発電所については、我々は今なお徹底した論証作業を進め、社会各界の意見を幅広く聴取している。今のところ未だ明確なタイムスケジュールはない。2020年までは沿海地区の立地によって原子力発電計画目標を賄うようにする。

 また、努爾・白克力局長によると、中国は独自知財権を備える原子力発電技術の研究開発を強化することになり、中国自身の原子力発電技術を発展させる上で推進力になるだけでなく、中国の優れた生産能力の「走出去」(対外進出)も促進することが可能になる。

 (新華社 3月7日)