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【原子力】

中国原子力発電企業の対外協力進展状況 (16/03/31)
2016/3/31
中国【原子力】

 3月26日、中国初のマイクロ型中性子炉が低濃度化改修を完了し、フル出力運転を初めて実現した。核セキュリティをめぐる米中協力の重要な成果になる。

 ここ2年間、中国の原子力発電企業はグローバル市場で重要な役割を発揮するようになり、国際協力を強化している。2016年3月17日には中国核工業集団と中国広核集団の共同出資により華龍国際核電技術有限公司が設けられた。同公司の設立により、「華龍一号」の技術融合が進み、国内における量産と海外における建設を並行して進めることになる。
 
 国内では2015年5月7日、「華龍一号」の実証炉第1号として福清原子力発電所5号機が着工され、同年12月22日には2番目の実証炉になる福清6号機が着工された。

 海外では、パキスタンのカラチ原子力発電所2号機と3号機向けに「華龍一号」設備契約が正式に調印され、100万kWクラスの原子力発電設備の輸出が初めて実現した。中国は第3世代原子力発電技術を独自に輸出することが出来る国として世界で4番目になった。2015年8月20日にはカラチ原発2号機が着工され、目下工事は順調に進んでいる。カラチ原発3号機も今年着工の予定である。

 中核集団はカラチ原発に続き、アルゼンチン原子力発電公社(NASA)との間でも重水炉原子力発電所の商務契約と加圧水型炉の枠組み契約に調印し、「華龍一号」がアルゼンチンに根を下ろす、競争が熾烈なラテンアメリカ市場が開拓されることになった。アルゼンチン原子力発電事業の実施により、300億元超の原子力発電設備の輸出が促される。

 2015年には中仏共同による英国原子力発電所建設が合意され、英国の包括設計審査(GDA)にパス次第建設される。

 中核集団は7ヵ国に原子炉6基、マイクロ型原子炉5基、核研究施設2件、研究用原子炉1基を輸出している。また、中核集団は現在、英国、フランス、ロシア、エジプト、ブラジル、ルーマニアなど20ヵ国近くの国々と商談や原子力産業チェーンの協力を進めている。

 (新華網 3月31日)