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【石油・天然ガス】

タイのバンプ社、米国のシェールガスベンチャー企業を買収(16/04/21)
2016/4/21
アジア【石油・天然ガス】

 タイのバンプ社は、米国ペンシルベニア州に低コストでシェールガス生産を行っているChaffee Corners Joint Exploration Agreement (JEA)に1.12億ドルを出資し、権益の29.4%を獲得したと同社のCEOであるSomruedee Chaimongkol氏が話した。同氏によると、長期低迷している石炭価格は会社の経営リスクを増幅させているため、多様化戦略の展開として今回の買収を決定した。

 同社にとって、米国のマーセラス・シェールガスへの参入は今回が初であるが、Chaffee Corners JEAが保有しているガス確認埋蔵量は1,560億?で、2016年の天然ガスについては1日あたり2,100万立方フィートの生産が期待できる。ここでの生産量は、すべて米国国内の発電市場に供給する。JEAの65.4%の権益はマーセラスで活動している独立系石油会社Talismanが所有しており、この会社のマーセラス鉱区内で保有しているガス資源権益は日産量で4.0億立方フィートに達している。

 今回の事業を運営するために、バンプ社はタイ石油公社PTTの元重役であるAnon Sirisaengtaksin氏を総責任者および特別顧問として迎え入れた。日本の太陽光発電所への投資をはじめ、今回の米国シェールガスへの投資は、この多様化戦略の第一歩として進められている。バンプ社の自社の5ヶ年計画では、2025年までに発電事業部門は430万kW(うち20%が再生可能エネルギーによる)の開発目標を掲げている。石炭事業については全体的なコスト削減と製品開発戦略を重要視し、日本、韓国や台湾などのプレミアム市場を中心に供給する計画を立てており、今年の販売目標は4,400万トンに設定されている。


 (Bangkok Post 2016年4月21日)