1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

山西省の年産180万トン石炭液化事業が間もなく承認へ (16/05/04)
2016/5/4
中国【石炭】

 潞安集団による高硫黄炭クリーン利用液化・化学・電力・熱力一体化実証事業の申請報告審査会議が北京で開かれ、専門家チームにより、事業申請報告のパスが承認された。

 専門家審査チームは現地視察、質疑、討論を経て、同事業が国の「石炭の等級別・品質別・段階別利用」及び「石炭液化及びSNG技術研究開発・産業化グレードアップ実証プロジェクト」のエネルギー発展戦略に合致しているとの見方で一致した。

 また、専門家審査チームは、同事業はエネルギー・石炭・水の消費や汚染物排出等の面でも国の産業参入標準の要件を基本的に満たすとともに国家発展改革委員会の関連要件も満たしているとして、潞安高硫黄炭クリーン利用液化・化学・電力・熱力一体化実証事業申請報告のパスに全会一致で同意した。

 今回の会議では、山西省の付建華副省長は次のように強調した。潞安高硫黄炭クリーン利用液化・化学・電力・熱力一体化実証事業は山西省の石炭の脱生産能力と供給側構造改革の具体的な実践であり、山西省が総合改革実験区の建設や石炭産業の「6つの転換」を推進する上でも重要なメルクマールになる。山西省政府は事業の推進を全力で支援するともに、財政、租税、金融、人材等の面で政策支援を供与する。

 潞安高硫黄炭クリーン利用液化・化学・電力・熱力一体化実証事業は山西省長治市襄垣県王橋新型石炭化学工業パーク潞安石炭液化・化学・電力・熱力一体化総合実証パークに建設され、現地の石炭資源を利用し、粉炭加圧ガス化やフィッシャー・トロプシュ合成等の技術を採用して、年産180万トンの石炭液化油及び化学品を生産する。2期に分けて建設を進め、第1期は年産100万トンのフィッシャー・トロプシュ液化プラントを建設し、第2期はコバルト系フィッシャー・トロプシュ・ワックス加工プラントを建設する。

 第1期の生産用原料は高硫黄炭(硫黄含有量3%)60%と低硫黄炭(硫黄含有量0.3%)の混合であるが、第2期はコバルト系フィッシャー・トロプシュ合成原料を市場から調達しなければならない。第1期の年産量は合計117.69万トンに上り、軽油(国5)71.65万トン、ナフサ25.36万トン、液化石油ガス8.72万トンになる。第2期の年産量は合計79.16万トン、内訳は白油11.68万トン、低流動点軽油(国5)28.54万トン、2号潤滑油ベースオイル4.68万トン、6号潤滑油ベースオイル5.03万トン、液体ワックス5.00万トン、固体ワックス4.98万トン、1号溶剤油7.58万トン、2号溶剤油5.42万トン。

 (中国煤炭資源網 5月4日)