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【エネルギー全般・政治経済】

中国国家発展改革委員会が石炭と電力の複合経営の発展に向け指導意見を通達 (16/05/17)
2016/5/17
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国家発展改革委員会は《石炭・電力複合経営の発展に関する指導意見》を通達した。エネルギー構造の速やかな調整、石炭と電力の合理的な関係、石炭と電力の協調的な発展、エネルギーセキュリティの向上を図るものである。

 今回の意見書は石炭・電力複合経営の重点的指針を次のように明確に提示している。

 (1) 炭鉱における石炭と電力の一体化を重点的に推進
 
 西部地区において、シリンゴル盟、オルドス、山西省北部・中部・東部、陝西省北部、寧夏東部、ハミ、ジュンガル東部の大型石炭電力基地開発を科学的に推進し、電力市場の受入を前提に、石炭火力発電電力の西部から東部への送電規模を拡大する。大型石炭電力基地に山元発電所を建設する場合、石炭と電力の一体的な発展に傾注する。稼動中及び建設中の余剰生産能力を優先的に利用して石炭と電力の複合経営を発展させる。

 (2) 中・東部における石炭・電力複合経営の最適化

 「西煤東調」「北煤南送」(西部から東部、北部から南部への石炭輸送)の発電用石炭輸送構造に基づき、発電用石炭の供給・販売関係の長期安的安定を推進し、石炭企業と電力企業が広域的な複合経営を展開するようにして、電力需要地への電力供給保障能力を増強する。

 (3) 既存の炭鉱と発電所による石炭・電力複合経営を科学的に推進

 稼動中の炭鉱と発電所を対象に、石炭企業と電力企業が伝統的な産業や所有形態上の制約を打破し、資本注入、株式交換、合併再編、国有株の譲渡といった方式により、既存の炭鉱と発電所が複合経営を実現するよう推進を図る。混合所有制を発展させ、国有資産の価値の保全と増加を促進する。

 (4) 低カロリー石炭火力発電の一体化を引き続き発展

 主要産炭区の大型炭鉱に低カロリー石炭火力発電所を建設する場合、炭鉱、選炭施設、発電所の一体化モデルに従って推進し、低カロリー炭の総合利用水準を向上させる。石炭のクリーンで効率的な利用や炭鉱地区の循環経済システムの構築において低カロリー石炭火力発電が積極的な役割を発揮できるようにする。

 (5) 石炭と電力の長期戦略協力の仕組みを確立

 石炭取引プラットフォームの機能と市場による資源配置の作用を発揮させ、石炭取引価格指数に依拠して、供給側と需要側の協同を促進する。電力企業と石炭企業が長期戦略協力を確立するよう促進し、石炭と電力価格の連動及び共同でリスクを負担する協力メカニズムを形成する。

 (経済参考報 5月17日)