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中国
【石炭】

地方政府の鉄鋼・石炭の脱生産能力目標は国家指標をはるかに超える (16/05/23)
2016/5/23
中国【石炭】

 中国中央政府は3〜5年間で石炭生産能力を5億トン、鉄鋼生産能力を1〜1.5億トン縮小する目標を掲げているが、上海証券報が各省の脱生産能力目標を整理したところ、鉄鋼生産が最も大きい河北省が削減する鉄鋼生産能力だけで1億トンに達し、山西・陝西・内蒙古の3大産炭区が解消する石炭生産能力が4.8億トン近くに上っていることが分かった。その他の省も加えると、地方の生産能力圧縮は国の計画をはるかに上回ることになる。

 最近、各地方は相次いで国務院との間で石炭と鉄鋼の脱生産能力目標責任書を取り交わしており、生産能力解消対策は全面的に実施段階に進んでいる。

 アナリストによると、供給側構造改革を背景に、地方が脱生産能力の積極的な目標を策定することが大きな流れになっている。最早過剰生産能力は地方の雇用の創出や税収面で貢献することが難しく、むしろ地方にとっては負担であり、そのことは地方が脱生産能力を進める動因になっている。

 さらに、中央政府の1,000億元の専門奨励補助金も地方にとって「魅惑」であるとともにインセンティブになっている。中央政府の官僚によると、地方政府が高い目標を打ち出しているのには、国の政策的補助金を獲得しようとすることも関係している。

 (上海証券報 5月23日)