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中国
【石油・天然ガス】

ロシアがサウジを抜いて最大の対中原油輸出国に 背景にはロシアの「石油人民元」受け入れも (16/06/01)
2016/6/1
中国【石油・天然ガス】

 油価下落が続く中、石油輸出国の間の競争も日増しに激しくなり、世界最大の輸入国である中国は必然的に主要な争奪対象になっている。

 現地時間5月30日、張高麗副首相とドボルコビッチ副首相がロシアのソチで中露エネルギー協力委員会第13回会議を主宰し、張高麗副首相は、中露はエネルギーなど各分野で実務協力を引き続き深め、協力領域を広げ、協力モデルを刷新して、エネルギー戦略協力関係を共同で構築しなければならないと述べた。

 税関統計によると、中国が4月にロシアから輸入した原油は前年同月比52.4%増加して過去最高の481万トンを記録し、ロシアはサウジとアンゴラを抜いて中国への最大の原油輸出国になった。

 中国は2011年に東シベリア−太平洋石油パイプライン(ESPO)経由でロシアからの石油輸送を開始したが、この5年間でロシアから中国への石油輸出量は倍増した。一部のアナリストによると、中国の石油輸入市場においてロシアが急速にシェアを伸ばしている背景には、ロシアが人民元決済を受け入れていることもある。「石油人民元」は「オイルダラー」に取って代わる傾向さえ示している。

 中国能源網の首席情報官である韓暁平氏は《毎日経済新聞》の取材に対し、石油貿易で人民元決済を優先することは人民元の国際化にとって有効であるとともに、石油輸出国の多くは中国の商品の輸出先でもあり、人民元の保有を増やすことで為替決済のコストを減らすことが出来ると分析する。

 (毎日経済新聞 6月1日)