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【石油・天然ガス】

中国 天然ガス市場化改革の基本方案が形成 (16/06/27)
2016/6/27
中国【石油・天然ガス】

 関係政府部門は天然ガス価格の市場化について討議を進め、基本方案を形成した。第13次5ヵ年計画期の最終目標としては、政府が監督管理を行うのは自然独占のパイプライン網のガス送配価格だけに止め、ガス源価格と販売価格の両サイドの自由化を実現する。業界関係者によると、天然ガス価格改革は産業チェーン全体の体制改革と合わせて推進することが必要であり、そうしないと様々な面でネガティブな影響が発生することになる。関係政府部門が目下研究を進めている新たな天然ガス価格方案の中で最も重要な点は、非民生用価格と民生用価格の一本化を実現することであるが、一本化の可能性は極めて低い。

 中国の天然ガス価格改革は2005年に始動した。当時、国家発展改革委員会は天然ガス井戸元価格に対して一律に政府指導価格を適用していた。2011年には一部地区で価格連動を試験的に進め、広東省と広西自治区では「市場ネットバリューバック法」実験を行った。このモデルは2013年には全国の非民生用ガスにも広げられ、民生用ガス価格には次第に累進制ガス価格が広まり始めた。2015年に国家発展改革委員会が2回にわたって価格改革措置を打ち出し、非民生用の「存量ガス」(2012年の実際の使用量)と「増量ガス」(2012年の実際の使用量からの増加分)価格の一本化を実現するとともに、最高シティゲート価格管理を緩和して基準シティゲート価格に改めた。発展改革委員会はこれまで一貫して天然ガス価格改革を推進し、5月に通達した《価格の梃子として作用を発揮して供給側構造改革をサポートせよ》とする文書においても、天然ガス価格改革を深化させ、競争プロセスの価格の自由化をさらに進めると表明している。今年に入ってからも、関係政府部門は市場化改革を一貫して推進している。改革は利益調整に影響するため、一部で論議を呼んでいるが、基本原則は明確であり、「中間プロセスを管理し、両サイドを自由化する」ということである。すなわち、天然ガス価格は「市場ネットバリューバック法」から市場による決定に移行し、政府は従来のシティゲート価格の制定から、中間のパイプライン輸送価格の制定に移行する。

  (中国経済新聞網 6月27日)