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【石油・天然ガス】

中国が天然ガス消費の規模と比率の大幅引き上げに注力 (16/06/30)
2016/6/30
中国【石油・天然ガス】

 国家能源局副長李凡栄は6月29日、中国政府は策定済みの大気環境保護とスモッグの有効な防止の行動計画に基づき、天然ガス消費の規模と比率の大幅引き上げに傾注すると述べ、2030年には中国の一次エネルギー消費の中で天然ガスが占める比率は15%前後になるとの見通しを示した。

 李副局長は「G20天然ガスデー」の活動において、次のように説明した。近年、探査開発技術のブレークスルーによって天然ガス開発水準が大幅に向上し、世界のエネルギー構造を大きく変えている。天然ガスはクリーンで臨機応変であるところから、発電や交通などの分野で急速に応用が進んでいる。2006〜15年に世界の石炭と石油消費の比率は2.3ポイント下がった一方で、天然ガス消費の比率は約1ポイント上昇した。過去10年間の中国の天然ガス消費量は年率13%以上のペースで増加し、2015年の天然ガス輸入量は2005年の2倍になった。天然ガスにはまだまだ大きな発展の展望がある。中国の一次エネルギー消費に占める天然ガスの比率はわずか5.8%であり、1人当たりの天然ガス消費量は国際水準の3分の1に過ぎない。但し、天然ガスには巨大なポテンシャルとチャンスがある一方で、天然ガス産業が直面する困難とチャレンジも無視できない。天然ガスのコスト、特に輸送コストは高止まりし、ガス田から遠い市場では天然ガスは低価格の在来型化石エネルギーとの競争において不利な状況にある。また、再生可能エネルギーが政策支援の下で急速に発展し、蓄エネルギー技術がブレークスルーを遂げれば、既存のエネルギー構造を根本的に変えることになり、天然ガス産業にとっては競争圧力になる。天然ガス産業全体が共同努力して、コストを引き下げ、競争力を高めなければならない。

 なお、2016年G20エネルギー閣僚会合が6月29〜30日に開催され、「G20天然ガスデー」の活動はその一環である。

 (新華網 6月30日)