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中国
【エネルギー全般・政治経済】

第11次5ヵ年規画期に時代遅れのセメント生産能力2.5億トンを淘汰 (08/02/23)
2008/2/25
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国務院によるセメント工業発展政策は、2008年末までに各種規格の中空キルンなど時代遅れの装備を淘汰することを打ち出しており、シャフトキルン(竪窯)による生産能力についても削減を進め、条件の整った地区ではすべてのシャフトキルンを淘汰すべきとしている。地方政府は、年産20万トン以下の企業や、環境保護基準及びセメント品質基準に及第していない企業の生産能力を閉鎖又は転換しなければならない。

 国務院が公布した「省エネ・排出削減総合対策計画案」は、第11次5ヵ年規画期に時代遅れのセメント生産能力2.5億トンを淘汰するとしており、毎年5,000万トン淘汰することになる。セメント工業発展政策が打ち出したのはそれよりも高度な要求であり、新型乾式キルンによるセメント生産の比率を70%とするとしている。この目標を達成するには、時代遅れの生産能力を少なくとも3.6億トン淘汰することが必要になる。

 政策による制限と新型乾式キルンの発展により、シャフトキルンの存続の余地はますます小さくなり、さらに、昨年はエネルギー消費の大きい中空キルンや湿式キルンも淘汰が進み、湿式キルンの生産能力3,500万トンが淘汰された。現在、湿式キルンは、西部の石炭価格の安い一部地区に500万トンの生産能力を残すのみであり、その他の地区では基本的に淘汰された。2007年に時代遅れのセメント生産能力が全国で8,000万トン淘汰された。

 今年1月に国家発展改革委員会(NDRC)が公表したリストによると、北京では時代遅れのセメント生産能力がほぼ淘汰され、上海では淘汰対象企業は残すところ7社、浙江では11社である。淘汰が遅れている省は、山西151社、河南102社、湖南92社、河北76社など。

 時代遅れの生産能力の淘汰や、企業の省エネ・排出削減の技術及び管理の強化によって、セメント工業のエネルギー消費は顕著に下がり、2006年のセメント1トン当たりの総合エネルギー消費は標準炭換算で142kgであったのが、2007年には138kgになった。

 政府は、重点セメント企業に対する支援を強化し、生産の集中度を高め、資源配置と産業構造を高度化するよう政策を進めている。

 なお、2007年の中国のセメント生産量は13.6億トン、前年比9.9%増となり、世界のセメント生産量の50.37%を占めた。

 (中国煤炭資源網 2月23日)