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【エネルギー全般・政治経済】

石油・天然ガス体制改革方案が年内公布へ 電力体制改革も引き続き深化 国家能源局 (16/08/26)
2016/8/26
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国家能源局は《中国共産党国家能源局党組の巡視・整理・改善状況に関する通報》を発表し、複数の戦略計画と改革方案の策定時間表を提示するとともに、従来の監督管理の不行き届きや恣意的な許認可によってもたらされた積年の問題があることを認め、整理改善方案を提示した。

 今回の通報によると、注目されている《石油・天然ガス体制改革の深化に関する若干の意見》を今年末までに通達し、また、電力体制改革も引き続き深化することになる。

 通報は、エネルギー体制改革を加速推進し、分散型エネルギー、多種のエネルギーの相互補完、スマートグリッド、電力と天然ガスの直接供給等の実験を推進して、エネルギーの生産と利用モデルを革新し、体制と仕組みの改革を推進することを明確にしている。

 能源局は今年、《エネルギー体制革命戦略行動計画(2016〜2030年)》と《エネルギー体制改革第13次5ヵ年計画》の起草作業を完了するとともに、石油・天然ガス体制改革も着実に推進させ、《石油・天然ガス体制改革の深化に関する若干の意見》を年末までに通達する。

 また、国家能源局は2018年末までに各省・自治区・直轄市が電力体制改革実験を展開するよう指導し、取引機構の組織を規範化し、電力市場の整備を加速し、配電と電力小売業務の自由化を前向きに推進する。

 その他にも、国家能源局は《エネルギー生産並びに消費革命戦略行動計画(2016〜2030年)》を起草し、《エネルギー発展第13次5ヵ年計画》を完成させるとともに、再生可能エネルギー、水力発電、風力発電など14件の専門計画の起草も急ぐ。

 今回の通報は、国家能源局の従来の監督管理や許認可に種々の問題があったことも指摘している。例えば、2013〜15年には同局の投資事業の許認可、系統連系作業許可証の審査発給や火力発電計画等の面で問題があったとしている。

 こうした問題について、国家能源局は系統連系作業許可証審査発給についての総合的な研究と論証作業及び上申を完了し、《電力計画管理弁法》を公布した。今後は電源計画や電力グリッド等の計画を策定せず、電力発展計画に一本化する。また、同局が起草を進めている《第13次5ヵ年電力発展計画》については9月中の公布を目指す。さらに《石炭深加工高度化実証第13次5ヵ年計画》も意見公募版がすでに完成しており、8月末の公布を目指す。

 火力発電設備の許認可規模と建設中の規模が予測目標を上回っている問題については、国家能源局はすでに種々の整理改善対策を展開して監督検査を強化しており、石炭火力発電の建設スピードはすでに有効に規制されている。また、炭鉱の新規建設事業や生産能力を増やす技術改修事業、生産能力増設事業については、今年から3年内は原則として許認可を停止する。

 (人民網 8月26日)