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中国
【石炭】

中国 現代的石炭化学工業は依然として石炭クリーン・高効率利用の有効な道筋 (16/09/14)
2016/9/14
中国【石炭】

 石炭を主とする資源賦存とエネルギー消費の特性、経済発展と環境の拘束との間で矛盾が激化しており、石炭をクリーンで効率的に利用することが近年、中国の焦点の一つになっている。

 9月上旬に開催された2016中国石炭クリーン高効率利用高層フォーラムに出席した専門家は、石炭のクリーンで効率的な利用において現代的石炭化学工業は依然として有効な道筋の一つであると強調した。

 兗鉱集団の孟祥軍総工程師によると、石炭化学工業は近年様々な論議を呼んでいるが、事業規模が大きく安全・環境保護施設が整備されているため、「三廃」(排気・廃水・固体廃棄物)に対する高度の総合処理と資源化利用が可能である。

 現行の技術条件の下では、石炭化学工業、とりわけ現代的石炭化学工業は石炭のリーンで効率的な利用にとって最良の道筋の一つであり、インセンティブを適用し適正な発展を進めるべきであると、孟祥軍総工程師は指摘する。

 また、中煤集団化工研究院の徐振剛院長も、石炭化学工業、特に現代的石炭化学工業は、石炭のリーンで効率的な利用を実現するのみならず、顕著な環境保護と省エネ・排出削減の効果も備えており、その上、相当の経済収益を生み出すことも出来ると表明した。

 徐振剛院長によると、中煤集団の180万トン/年の楡林石炭由来メタノール事業と60万トン/年のMTO事業は2015年にポリオレフィン68万トンを生産し、12億元の収益を上げた。また、今年1〜7月のポリオレフィン生産量は41.04万トン、売上高29.6億元、収益6億元余りに上っている。

 「三廃」管理の面でも石炭化学工業は目を見張る成果を上げている。中煤楡林事業を例に挙げると、生産過程で発生する残渣や触媒廃棄物は下流の企業によって回収され資源として利用されている。また、生産過程から生じる硫黄分含有ガスは高度処理を経て硫黄副産物に生成される。企業の二酸化硫黄、窒素酸化物、粉塵排出指標はいずれも国の最も厳しい排出基準よりも優れている。工場用水回収率は95%に達し、汚水のゼロエミッションをほほ実現している。

 今回のフォーラムに出席した専門家は次のように指摘した。現代的石炭化学工業の発展に注力するだけでなく、石炭の品質別の利用の理念を実施に移し、超低排出発電や粉炭ボイラーによる集中熱供給を発展させ、石炭の民用分散燃焼をクリーン・コール・ブリケットやセミコークスに転化すべきである。これらはいずれも石炭のクリーンで効率的な利用にとって有効な道筋になる。

 (中国煤炭資源網 9月14日)