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中国
【石炭】

中国発展改革委員会が「石炭先進生産能力」の評価基準を明文化 (16/09/18)
2016/9/18
中国【石炭】

 国家発展改革委員会は、発改電[2016]360号通達を出し、「石炭先進生産能力」の内容と評価基準を明確にした。これは、中国煤炭工業協会が鉄鋼石炭産業過剰生産能力解消と脱苦境発展工作省庁間聯石油製品会議から委託されて「石炭先進生産能力評価の根拠(暫定)」を策定したものである。なお、国発[2016]7号文書は、先進的生産能力について、技術が先進的であること、生産効率と資源利用率が高いこと、安全保障能力が強いこと、環境保護水準が高いこと、製品単位当たりのエネルギー消費が低いことを基本要件としていた。

 石炭先進生産能力評価の根拠(暫定)

 1. 機械化の程度

 (1) 技術が先進的であり、採掘方法、工程、技術装備が《炭鉱安全規定》と《石炭生産技術並びに装備政策ガイドライン(2014年版)》奨励類の規定に適合。
 (2) 炭鉱総合機械化率が100%、機械掘進率が90%。
 (3) 炭鉱の1坑井当たりの総合生産量が月20万トン以上、露天掘り炭鉱の1坑井当たりの総合生産量が月30万トン以上。
 (4) 1坑井当たりの原炭生産人員効率が13トン/人又は総員作業効率が2,000トン/年以上、露天掘り炭鉱の場合は45トン/人又は総員作業効率が10,000トン/年以上。


 2. 資源利用率

 (1) 採鉱区の採収率
   1. 坑内掘り炭鉱…薄炭層(<1.3m)は85%以上、中厚炭層(1.3〜3.0m)は80%以上、厚炭層(>3.5m)は75%以上。
   2. 露天掘り炭鉱……薄炭層(<3.5m)は85%以上、中厚炭層(3.5〜10.0m)は80%以上、厚炭層(>10.0m)は75%以上。
 (2) 原炭の選炭率100%。
 (3) ボタ総合利用率80%以上。
 (4) 坑井水利用率90%以上。
 (5) 炭鉱ガス利用率85%以上。

 3.安全生産

 (1) 過去10年間に「比較的大きい」以上の安全生産事故が発生していない。
 (2) 過去3年間の100万トン当たりの死亡率が0。
 (3) 安全品質標準化が1級標準

 4.エネルギー消費と環境保護

 (1) 原炭生産量当たりの電力消費が15kWh/トン以下、露天掘り炭鉱の石油消費が0.5kg/トン以下。
 (2) 炭鉱(選炭施設を除く)の原炭生産量当たりの水消費が0.1m3以下、露天掘り炭鉱の場合は0.2m3以下。
 (3) 汚染物排出標準を満たす。
 (4) 陥没地の管理率90%以上。
 (5) ボタ置き場と露天掘り炭鉱の廃土置き場の修復率90%以上。
 (6) 緑被率が緑化可能エリアの面積の60%以上。

 5.品質

 (1) 過去3年間の国家品質基準サンプル検査合格率100%。 
 (2) 商品炭の品質
     1. 灰分(Ad)…褐炭≦30%、その他の炭種≦40%
     2. 硫黄分(St,d)…褐炭≦1.5%,その他の炭種≦3%
     3. その他の指標…水銀(Hgd)≦0.6μg/g、ヒ素(Asd)≦80μg/g、リン(Pd)≦0.15%,塩素(Cld)≦0.3%、フッ素(Fd)≦200μg/g。

 (中国能源網 9月18日)