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【エネルギー全般・政治経済】

中国の鉄鋼需要量が3年連続でマイナス (16/09/23)
2016/9/23
中国【エネルギー全般・政治経済】

 業界関係者が9月23日に明らかにしたところによると、中国の鉄鋼企業が脱生産能力を重点的に推進している中、中国国内の鉄鋼需要は3年連続でマイナスになっている。

 中国鉄鋼工業協会(CISA)の王利群副会長は、今年1〜7月の粗鋼消費量は前年同期比1.9%低下し、通年の消費量も小幅のマイナスになる公算であると表明した。

 過去1年間の鉄鋼企業の生産能力の閉鎖と鉄鋼在庫水準の持続的な低下に伴い、粗鋼価格は5月から8月にかけて40%以上上昇したものの、その後生産量が反発したためやや下落した。

 粗鋼価格の上昇により、宝鋼等の大手企業も含むCISA会員企業の利益率も上昇した。王利群副会長によると、1〜7月の鉄鋼所の平均利益率は約1%になった。なお、宝鋼のデータによると、中国の鉄鋼所大手と中堅の昨年の利益率は−2.2%であった。

 2016年の残された時間で利益率のさらなる上昇は難しい。「1%を維持するなら上々だ」と王利群副会長は言う。

 宝鋼の紀超総経理助理は、市場は「このように需要が緩慢ながら安定的に成長するという新たな状況に慣れる必要がある」と述べ、宝鋼の最優先の任務は生産能力の削減であり、これは鉄鋼産業の長期的な生産能力過剰局面への政府の対応措置に合致すると表明した。

 王副会長は、中国の鉄鋼産業の統廃合と生産能力の削減は国内製鋼所の競争力を増強することが目的であり、目標の数字に達することだけが目的であってはならないと指摘した。

 (鋼鉄資訊 9月23日)