中国石油経済技術研究院の劉朝全副院長は11月26日、中国石油ガス改革発展高層フォーラムにおいて、石油消費に対する経済の牽引力が弱まり、今後中国の石油需要は2〜3％の低成長が続き、2030年頃にはピークに達すると表明した。

　劉朝全副院長は次のように表明した。

　今後、中国の石油需要は中低速成長を維持するが、製油能力は持続的に増加し、中国の石油需要の伸びを牽引することになる。代替エネルギーの影響を勘案した基準シナリオの下では、2020年の中国の石油消費量は6.08億トン、2030年は6.8億トンになり、2015〜2020年の年平均伸び率は2.4％、2020〜2030年は1.1％になる。中国の石油製品消費は低成長、低消費、低汚染の「3低」発展傾向を呈し、石油製品の品質は向上する。同時に石油製品によって伸び率の分化が進み、「ガソリンは高く軽油は低く灯油は高い」という特徴が日増しに鮮明になる。

　総合的に判断すると、中国のガソリン需要は中長期的に依然成長を持続するが、伸び率は段階的に下がる。灯油については、航空用の需要に牽引される形で引き続き高い成長を維持する。一方、軽油については、工業の類型転換、コモディティ需要の伸び率低下、運輸分野の需要の低下傾向に伴って、すでに軽油消費は平坦期に入っている。

　今後中国の石油需給は緩み、輸出、特に軽油の輸出が常態化、大規模化傾向を呈する。また、天然ガスと電力に代表される代替エネルギーが急速に発展することになる。

 　(中国経済新聞網 11月28日)