2016年に大きな変動を見た石炭市場は間もなく2017年を迎える。客観分析をもとに2017年の石炭市場10大予測を作成した。

　(1) 脱生産能力
　暖房期が終わると「276」政策（年間作業日数276日の制限措置）も再開されるが、先進生産能力については引き続き330日の作業日数を維持する。石炭脱生産能力は2017年に実質的な生産能力撤去の段階に進み、削減任務は2億トンを下回ることはあり得ず、生産量約5,000万トンに波及する。

　(2) 生産能力の増加
　合法的に建設される坑井と、淘汰する老朽化生産能力と置換する違法建設坑井を合わせて新規生産量は2億トンになると予想される。

　(3) マクロ調節
　国の石炭所管部門が石炭市場の調節を弱めることはない。関連する「調節」会議が引き続き開かれる。

　(4) 産業集中度
　石炭第13次5ヵ年計画が公布されると、石炭市場、特に原料炭市場の集中度がさらに上昇する。

　(5) 石炭生産量
　前年比3％増加して34億トンになる。

　(6) 石炭消費量
　前年比3％減少して36億トンになる。

　(7) 石炭輸入量
　前年比10％減少して2.16億トンになる。

　(8) 石炭価格
　環渤海5500キロカロリー一般炭（BSPI5500）は最高600〜最低480元/トンになる。通年の平均は540元/トンで前年比80元/トンの上昇になる。呂梁高品質原料炭FOB価格は1,200〜1,400元/トン、通年の平均は1,300元/トン、2016年の平均価格1,048元/トンに比べ250元/トン上昇。

　(9) 石炭産業固定投資
　引き続き低下し、減少幅は15％以上になる。（2016年1〜9月は前年比25％減）

　(10) 石炭企業収益
　前年に比べやや好転する。石炭企業の営業コストは引き続き縮小する。採炭・選炭企業の営業収入は顕著に増加し、企業の利益総額も引き続き大幅に増加する。

　（中国能源網 11月30日）