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【石油・天然ガス】

シノペックとCNPCが石油ガスパイプライン改革を加速 外部資本が「川気東送」に参入 (16/12/13)
2016/12/13
中国【石油・天然ガス】

 中国石油企業大手2社によるパイプライン網資産の開放が加速し、それに伴い石油・天然ガスパイプライン網の改革も加速している。

 12月12日、中国石油化工(SINOPEC)は、中国人寿と国投交通が中石化川気東送天然気管道有限公司(以下、管道公司とする)の株式の50%を228億元で買収するとともに、全額出資子会社の中国石化天然気有限責任公司が管道公司の株式の50%を保有することになると表明した。これにより、管道公司はシノペックの連結決算からはずれる。

 アモイ大学中国エネルギー政策研究院の林伯強院長は《毎日経済新聞》の取材に対し、次のように表明した。今回の措置はシノペック傘下の管道公司の独立性を強めることになり、株式独占の局面が打開される。持ち株比率は多方面の妥協の産物と見られる。いずれも国有資本であり、資産の多元化をめぐる模索に過ぎない。

 一方、中国石油天然ガス集団(CNPC)については12月7日、傘下の西気東輸管道公司が広匯能源と枠組協定に調印し、西気東輸パイプラインについて広匯能源の江蘇省啓東LNG分配中継ステーション向けに第三者開放を適用することにした。業界の普遍的な見方によると、このことはCNPCのパイプライン網改革が実質的な一歩を踏み出したことを意味する。

 林伯強氏によると、シノペックもパイプラインの第三者への開放を推進中であり、中国石油企業大手2社の措置はパイプライン改革のスピードアップを反映している。

 国家能源局は2014年、《石油ガスパイプライン網施設公平開放監督管理弁法(試行)》を公布したが、「中国石油御三家」は実質的な動きを取らなかった。そこで、今年9月初め、国家能源局は《石油ガスパイプライン網施設開放関連情報公開工作に関する通達》を示達し、「御三家」に対し、石油ガスパイプライン網の情報を適正に開示するよう求めた。全国の石油ガスパイプライン網の85%を有するCNPCは最終的に石油ガスパイプライン網とLNGターミナルの情報を開示した。

 (人民網 12月13日)