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【石油・天然ガス】

中緬送油パイプラインが2年ぶりに再開へ (17/03/28)
2017/3/28
中国【石油・天然ガス】

 3月27日付ドイツメディアの報道によると、ミャンマーを横断して中国西南地区に到る全長770キロの石油パイプラインが間もなく再開され、新たな石油貿易ルートが誕生する。

 ミャンマーと中国の「微妙」な関係のため、総工費15億ドルに上る同パイプラインはすでに2年にわたって休止されていた。しかしながら、ミャンマー政府筋や産業界の消息筋によると、中国とミャンマーは同パイプラインの再開で改めて合意に達した。

 今回の合意によると、中国石油天然ガス集団(CNPC)はベンガル湾とミャンマー領内の送油パイプラインによって26万B/Dの原油を雲南省に輸送することが出来るようになる。

 報道によると、この送油パイプラインは中国の「一帯一路」イニシアチブの重要なインフラであり、中東から中国への石油輸送ルートとして、従来のマラッカ海峡経由の海上輸送とは別のもう一つのルートになる。

 Myanmar Oil and Gas Enterprise(MOGE)の幹部によると、今回の合意はミャンマー電力エネルギー省の最終的な承認が必要である。

 中緬パイプライン事業に詳しいミャンマー産業界の関係者によると、輸送関税やミャンマー国内の課税問題はすでに解決しているが、港湾費問題は未だ合意が成立していない。双方は最終的な条項の合意と契約調印に向け努力しているとのことであり、上掲の消息筋は数日中か4月初頭には合意がなるとの見通しを示した。

 この石油パイプラインの送油能力は1日40万バレルであり、これは中国の1日の石油輸入総量の5%に当たる。CNPCとミャンマー側との合意がなると、雲南省の製油所も操業を開始することが可能になる。CNPCは今年6月に試験生産を開始する計画である。

 報道によると、最終合意は未だ調印されていないが、ミャンマー国内の送油パイプラインはすでに稼働を開始している。ロイターの海運統計によると、タンカーUnited Dynamic号が100万バレルの原油を積んで南インド洋の海岸を離れ、今週中にはミャンマーのチャオピュー港に到着する見通しである。

 (参考消息網 3月28日)