国家統計局の発表したデータによると、2016年までに、舟山、舟山（拡張）、鎮海、大連、黄島、独山子、蘭州、天津及び黄島地下備蓄庫の9ヵ所の国家石油備蓄基地が完成しており、国家備蓄と一部の企業備蓄による原油備蓄は3,325万トンになる。

　国家石油備蓄は2015年の2,610万トンから1年間で715万トン増加し、伸び率は27.4％に達した。

　しかしながら、先進諸国と比べると、中国の石油備蓄の道のりは依然険しい。専門家によると、先進諸国の国家石油備蓄は一般に純輸入量の90日以上であり、中国はこの水準にははるかに及ばない

。

　金聯創の原油アナリスト奚佳蕊氏は次のように指摘した。中国は低油価時代を利用して、国家戦略備蓄を拡充し、備蓄基地を増やした。しかし、低油価の時代は長続きせず、今後数年内はさらに上昇する余地がある。1バレル50ドルが常態になることはありえず、ここ2年の高くない油価を十分利用して、石油戦略備蓄をさらに拡充しなければならない。また、民営企業の備蓄能力を発展させ、国の石油安全保障を新たなステージへと押し上げるべきである。

　（毎日経済新聞 5月2日）