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【石油・天然ガス】

中国発展改革委員会が配ガス価格監督管理指導意見を通達 (17/06/22)
2017/6/22
中国【石油・天然ガス】

 国家発展改革委員会は6月22日、都市ガス配送の価格監督管理を強化して天然ガス産業の健全な発展を促進するため、《配ガス価格監督管理の強化に関する指導意見》を通達した。

 国家発展改革委員会の関係責任者の説明によると、国は2016年に《天然ガスパイプライン輸送価格管理弁法(試行)》と《天然ガスパイプラインの輸送価格決定とコスト審査弁法(試行)》を公布して、中流のパイプラインタリフに対する監督管理のルールを設けたが、下流の都市ガス配送プロセスの価格監督管理は遅れていた。「今回の指導意見の通達により、天然ガス産業チェーンは、省間に跨る長距離パイプラインから省域の短距離パイプライン、さらに都市の配ガス網に到るまで各独占的プロセスに対して比較的整った価格監督管理制度の枠組みが構築される。必然的に天然ガス市場に深遠な影響を及ぼすことになる」。

 同関係責任者は今回の指導意見の焦点として、第1にコストの拘束の仕組みを確立したこと、第2にインセンティブの仕組みを確立したこと、第3に企業の情報公開を推進することを挙げた。

 コストの拘束の仕組みについては、指導意見は配ガス価格に直接影響する供給量と販売量の差、減価償却年限、最低配ガス量等の中核指標パタメータに対し、上限基準を規定するか又は制限的な規定を設けており、企業がコスト管理を強化して効率を高めるよう促す。

 インセンティブの仕組みの面では、指導意見は各地方がベンチマークコストを科学的に確定するよう奨励し、都市ガス企業が自らの努力によって実際のコストがベンチマークコストを下回るようにし、都市ガス企業とユーザーの利益共有の仕組みを確立するとしている。北京思亜能源諮詢公司の李遥総裁によると、ベンチマークコストは都市ガス企業のコスト引き下げと収益向上のインセンティブになる。

 指導意見は、配ガス価格の査定に際して、投資収益率は原則として7%を越えないことを打ち出している。前出の責任者によると、収益率の上限を確定する際、投資収益とリスクの正の相関関係を勘案するが、各地方が全て7%の投資収益率の上限を適用することを意味するわけではなく、各地の天然ガス市場の発展程度や負担能力など実際の状況に応じて収益率を確定しなければならない。

 中国石油大学の劉毅軍教授によると、指導意見は規範を強調する一方、各地の状況の多様性も考慮して、天然ガス産業チェーン全体の持続的で健全で秩序ある発展を促進しようとしている。

 (新華社 6月22日)