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【石油・天然ガス】

中国が天然ガスインフラの建設と天然ガスピーク調整市場システムの確立を加速 (17/08/21)
2017/8/21
中国【石油・天然ガス】

 8月19日に開催されたエネルギー大転換高層フォーラムに対する経済参考報の取材から、中国政府が石油・天然ガス体制改革に向けて包括的な政策を策定中であることが分かった。国土資源部は石油・天然ガス管理体制改革の規範文書を策定中であり、国家能源局はすでに石油ガスパイプラインの相互連携に関する文書を地方へ通達した。また、天然ガスインフラの建設と天然ガスピーク調整市場システムの確立を加速する意見を近く通達する予定であり、さらに天然ガスと新エネルギーの融合的発展に関する政策を取りまとめている。

 国家能源局の努爾・白克力(Nur Bekri)局長は、天然ガスの人口カバー率は3分の1に留まっており、残りの全人口の3分の2の市場を開拓する必要があると述べた。2017年上半期の天然ガス消費の伸び率は10%超になったものの、2020年には一次エネルギーに占める天然ガスの比率を10%にするとの目標までには、依然道のりは遠い。

 国家能源局石油天然ガス司の李英華副司長によると、天然ガスを中国の主体エネルギーの1つにするとの戦略的位置づけはすでに共通認識になっているが、インフラは未整備であり、ガスの貯蔵とピーク調整能力は深刻な不足を来し、市場システムが不健全であり、市場の拡大を通して既存の矛盾を解決するには信頼に欠ける。

 そうした状況の下では、天然ガス利用の推進が今後の最優先の対策になる。努爾・白克力局長は、都市ガス化プロジェクトの実施、北方暖房地区と大気汚染重点防止地区の「煤改気」(ボイラー・キルン等の石炭燃料から天然ガスへの転換)の推進、都市住民に対するガス供給水準の向上とともに、天然ガス発電事業の実施、天然ガス分散型エネルギーの発展、天然ガスピーク調整発電所の奨励、天然ガスコージェネレーションの秩序ある発展、天然ガスと新エネルギーの融合的発展の推進を挙げた。

 また、李英華副司長は「天然ガス発電については主にそのピーク調整の特性を発揮させて、風力発電と太陽光発電のチャンスロスを減らすことを重点的に検討する。今後、こうした面でより良く研究を進め、より良い政策を策定したい」と述べた。

 (中国新聞網 8月21日)