8月27日までに、中国石油天然ガス股份公司(PetroChina)、中国石油化工股份有限公司(Sinopec Corp.)及び中国海洋石油有限公司(CNOOC Ltd.)の大手3社の2017年上半期業績が出揃い、いずれも収益が大幅に向上したことが分かった。

　2017年上半期のペトロチャイナの純益は126.76億元で、前年同期に比べ121.45億元増加した。Sinopec Corp.の純益は279億元、前年同期比40.1％増、CNOOC Ltd.の純益は162.5億元になった。

　「上半期の石油大手3社の業績がいずれも大幅に好転した原因は、一つには油価が昨年同期に比べて若干上昇したこと、もう一つは国内の石油・天然ガス需要が増加し、特に国内の「煤改気」（石炭焚きボイラー等の天然ガス燃料への転換）が急速に進んで、天然ガス需要が大幅に増加したことが挙げられる」とアモイ大学中国エネルギー政策研究院の林伯強院長は言う。同時に、石油企業は改革を持続的に強化し、製品構造の最適化を推進して、総合コストを大幅に引き下げたこともある。

　中国は天然ガスを現代的クリーン・エネルギー体系の主要エネルギーの1つとして徐々に育成することを提唱しており、今年上半期の中国の天然ガス消費量は約1,140億m3、前年同期に比べ10％以上増加した。天然ガス需要の増加は石油大手3社に発展のチャンスをもたらし、ペトロチャイナは国産天然ガス生産と輸入天然ガスの最適化をすすめ、市場開拓を強化し、天然ガス業務の増収と増益を実現した。シノペックも天然ガス開発を強化し、生産量は前年同期より16.3％増えた。

　また、大手3社は上半期に改革とイノベーション、コストの引き下げと収益向上を持続的に強化し、様々なチャンネルによって市場開拓を進めた。ペトロチャイナはコストの状況に応じて迅速に生産計画の調整や開発計画案、生産構造の最適化を進めた。また、石油以外の業務を新たな収益材料とした。シノペックは質が高く規模が大きい埋蔵量を低コストで発見することに主眼を置き、多数の地域で重要な発見を実現した。また、「インターネット＋」等のマーケティング手法を活用して、新興業務の急速な発展を推進、新興業務の取引額は前年同期比50％増の278億元に達した。CNOOCは引き続きポテンシャルの掘り起こしを進め、上半期の1バレル当たりの主要コストを前年同期比9.0％減の31.74ドルに下げた。

　（中国経済網 8月28日）