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中国
【エネルギー全般・政治経済】

雲南省とミャンマーの関係が一層強化 ミャンマーが中国西南地区の対外貿易中継拠点に (2007/08/16)
2007/11/19
中国【エネルギー全般・政治経済】

 中国とミャンマーの交流は、政治、経済、貿易、文化などあらゆる面で活発化している。

 この数年、中国はミャンマーへの投資を拡大し、ラシオ、マンダレー、ムセ等の都市は、今では中国の都市と変わるところがない。この2年で、ヤンゴンに根を下ろす中国企業が次々と誕生しており、ヤンゴン港では中国企業も免税輸出区の建設に参加している。

 ミャンマーは今や、華南地区の商品を海外に輸送する中継地点になっている。中国の商品はまず陸路によってヤンゴン港に運ばれてから、インド、中東や欧州に輸送されるのである。ミャンマーは、ヤンゴンからマンダレーを経て中国南部に到る自動車道路の建設に着手している。

 また、ミャンマーは、同国北部からインド東北部に通じる高速道路の建設を計画しているが、中国はこの高速道路建設に対する援助と4万名の建設労働者の派遣を約束しているとも伝えられている。工事が完了すると、2万名余りの中国人労働者が残留して、道路の維持に当たるだろう。

 中国にとって、ミャンマーは西南地区の商品輸出の中継地点としてだけでなく、東部沿海の発展地区が製品を輸出する上でも有用である。中国が従来の南シナ海からマラッカ海峡へのルートの代わりに、ミャンマーから南アジア、中東、欧州への新ルートを利用できるようになれば、マラッカ海峡の狭い航路や海賊からの被害を避けることができる。

 中国政府はミャンマーとの経済貿易関係を強化するよう奨励してきた。両国の経済貿易関係は広範囲にわたっているが、特にエネルギー分野が突出している。中国はミャンマー西部で多くの石油・天然ガスプロジェクトを進めているだけでなく、華南地区にエネルギーを運ぶため、陸上パイプラインの建設を計画している。また、中国はミャンマー北部においても多数の水力発電所建設に出資すると約束している。

 中国とミャンマーの関係が進展する中で、雲南省の役割は極めて重要であり、両国間の橋渡しの作用を発揮している。近年、雲南とミャンマーは様々な分野で経済技術協力を展開しており、雲南の企業がミャンマーで展開する建設請負、投資、コンサルティングなどの事業も増加している。中国が建設し2004年7月に運転を開始したミャンマー最大の水力発電所であるバンラン発電所は、両国経済技術協力の模範例である。

 2003年以来、ミャンマーは雲南省にとって最大の貿易パートナーとなっている。2005年の中緬貿易総額の50%を雲南・ミャンマー貿易が占めた。2006年の雲南・ミャンマー輸出入総額は6.92億ドルに上り、雲南省全体の輸出入総額の11.1%を占めた。

 雲南とミャンマーはイラワジ河陸上・水上連絡ルート、中緬鉄道ルートの連結、石油・天然ガスパイプライン、メコン河準地域情報ハイウェイの4つのルートでも協力を強化している。また、ヤンゴンのティラワー開発区は今後多数の中国企業を誘致することになる。

 (商務部ウェブサイト 8月16日)