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【石油・天然ガス】

中国 従来型燃油車の販売禁止が日程に上ると石油製品の構造的過剰がさらに深刻化 (17/09/14)
2017/9/14
中国【石油・天然ガス】

 9月9日、中国自動車産業発展フォーラムにおいて、工業情報化部副部長は「一部の諸国は従来型エネルギー車の生産と販売を停止するタイムスケジュールを策定した。現在、工業情報化部も関連研究を始動しており、関係政府部門とともに中国のタイムスケジュールを策定することになる」と述べた。

 従来型燃油車の退出にはなお一定の時間を要するものの、タイムスケジュールの策定が開始されたことは、燃油車の退出が大きな流れになっていることを意味する。

 中国は今や世界最大の新エネ車生産国にして販売市場になる。2016年の中国の新エネ車生産販売量は50万台を突破し、累計台数は100万台を超えて、世界全体の50%を占めた。

 一方、中国の自動車販売量は過去数年間で飛躍的に増加し、その影響で中国のガソリン消費量も例年2ケタ台の伸びを維持していたが、2016年からはガソリン消費の伸びは著しく鈍化した。

 金聯創の統計によると、2016年のガソリン消費量は1.17億トン、前年比1.55%増に止まった。2017年1〜7月の伸び率も1.27%に止まり、特に1〜4月はマイナス成長になった。また、2017年1〜7月の自動車販売量の伸び率はわずか4.1%であったが、これに対し、新エネ車の販売量は20%以上の伸びを維持した。

 金聯創のアナリストである李楊氏によると、新エネ車のシェア拡大がガソリン消費に及ぼす抑制作用はすでに表面化しており、今後も新エネ車の普及やモビリティ方式の多様化によって、ガソリン消費の伸びは引き続き鈍化する公算である。もっとも、中国のディーゼル車は政策的な制限を受けており、規模が小さいため、今後の燃油車販売禁止が軽油消費に及ぼす影響も相対的に限られる。

 注意すべきは、中国のガソリンと軽油の消費が低下しているにも関わらず、生産能力が拡大していることである。

 金聯創の統計によると、第13次5ヵ年計画期には2億トン以上の生産能力が相次いで稼動し、しかも石油と化学の一体化に向けた構造が絶えず変化する。今後は老朽化生産能力の統廃合や淘汰は不可避であるものの、新規製油所の稼働規模に比べると、取るに足らない。現在、経済成長の鈍化や新エネ車の発展が石油製品需給動向に対して目に見える衝撃を及ぼしており、今後、ますます多くの資源が市場が投入されると、いかにして石油製品を消化するかが避けられない難題になる。

 今年第3四半期にはCNPCの雲南製油所とCNOOCの恵州製油所第2期が続々と稼動する。前者は1,300万トン/年の生産能力を有し、後者は2,200万トン/年の製油能力拡充と100万トン/年のエチレン事業が含まれる。

 また、シノペックは第13次5ヵ年計画期に2,000億元投じて、茂湛、鎮海、上海及び南京に4つの世界クラスの石油化学基地を構築する計画である。4大基地の最適化とグレードアップによって、製油能力が4,000万トン/年増え、総製油能力は1.3億トン/年に達する。

 一方、CNPC石油経済研究院の予測によると、今年の中国の石油製品需要は約3.19億トン、前年比2.2%の増加になり、石油製品生産量は3.6億トンで、前年比4.3%の増加になって、需要を4,043万トン上回る。製油能力の過剰は一層進むことになる。

 李楊氏は次のような見方を示した。従来型燃油車の販売禁止は今後、世界的な流れになり、中国の新エネ車は世界的に見ても一定の優位を占めている。しかも、中国はすでに従来型燃油車メーカーの新設を原則として認めない政策を打ち出している。従来型自動車メーカーは今後の発展に適応するため、新エネ車産業を抱え込もうと図っている。中国の自動車保有量が膨大であることを考えると、燃油車の販売を禁止した後も車両を淘汰するには長い年月がかかり、そのため、ガソリン消費の主体としての自動車の地位は短期間で揺らぐことはない。しかしながら、ガソリン消費は、新たな需要の柱がなくなって徐々に縮小することが現実になる。従来型燃油車企業はすでに転換を図っており、従来型燃油の生産・販売企業も早めに対策を講じなければならない。

 (証券日報 9月14日)