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中国
【石油・天然ガス】

2020年には中国の天然ガス発電設備容量が1億kW超に (17/09/26)
2017/9/26
中国【石油・天然ガス】

 中国電力報によると、天然ガス発電は環境保護に優れ、省エネ・排出削減効果が顕著であり、ピーク調整にも優れ、石炭火力発電に代わる重要な方式の1つになる。先進諸国の電源構成を見ても、ガス発電は重要な役割を発揮していることが分かる。

 しかしながら、電力設備容量が世界最大の中国では、天然ガス発電の発展過程は種々の困難に直面している。今後、中国の環境問題がますます突出することになれば、天然ガス発電の需要は拡大の余地が広がる。

 天然ガスの市場化改革が徐々に加速し、そのおかげで天然ガス発電のコストはさらなる引き下げが期待できる。国家発展改革委員会は、天然ガスパイプラインタリフ管理弁法とコスト査定弁法を相次いで通達し、天然ガス市場化改革の基礎を固めている。現在、各省・自治区・直轄市の非民生用ガスのシティゲート価格は5年来の低い水準にある。また、第13次5ヵ年計画期には天然ガス供給は全体的に充足する。国家能源局は《シェールガス発展計画(2016〜2020年)》を通達し、2020年にはシェールガス生産量300億m3の実現を掲げている。国内の天然ガス生産量の着実に増加し、中露、中央アジア、中緬パイプラインガスやLNGなど天然ガス長期輸入契約が次々と調印され、天然ガス供給能力は大幅に向上すると予想される。

 国の政策支援の下で、特に環渤海、長江デルタ、珠江デルタの沿海地区や電力受入のニーズが大きく経済が発達している華中地区、華東地区では、天然ガスの利用規模と天然ガス発電の比率が絶えず上昇することになる。

 《天然ガス発展第13次5ヵ年計画》は、2020年には天然ガス発電設備規模を1.1億kW以上とし、発電設備総容量に占める比率を5%超にすることを提唱している。2016年に比べ、中国の天然ガス発電設備容量は第13次5ヵ年計画期に0.4〜0.8億kW増え、伸び率は57〜114%になる。

 業界の関係専門家は、中国のピーク調整施設が依然不足している条件の下では、今後は天然ガスピーク調整発電所を前向きに発展させるべきと提言している。これは上流のガス田の生産、中流のパイプラインの運営、下流の天然ガスユーザーへの供給保証のいずれに対しても前向きの作用を発揮する。しかも、電力供給の保障能力を高めることで、再生可能エネルギー発電の利用水準を向上させ、風力発電と太陽光発電のチャンスロスを減らして、ガス、電力、再生可能エネルギーの協調的な発展に効果を上げる。

 (中国煤炭資源網 9月26日)