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【エネルギー全般・政治経済】

中国 新エネ車製販義務ポイント制に2年の緩衝期間 (17/09/29)
2017/9/29
中国【エネルギー全般・政治経済】

 9月27日、工業情報化部、財政部、商務部、税関総署及び国家品質監督検査検疫総局の5省庁は、連名で《乗用車企業平均燃料消費量並びに新エネ車ポイント並行管理弁法》を公布し、2018年4月1日から施行することにした。これは業界では「双積分(デュアルポイント)」制と呼ばれ、向こう数年間の新エネ車産業の発展に重大な影響を及ぼすことになる。2016年9月及び2017年6月の2回にわたって意見公募が行われたデュアルポイント管理弁法案によると、乗用車の生産又は輸入量が年間5万台以上の乗用車企業は新エネ車ポイントの比率を、2018年8%、2019年10%、2020年12%にすることを義務付けられる。多くの自動車企業にとってこの基準を達成することは難しいため、新エネ車ポイント制の開始は1年延期され、2019年から実施される(平均燃料消費ポイントは2018年から実施)と報じたメディアもあった。

 しかし、今回通達された正式文書を見る限り、デュアルポイント制の実施は延期されることなく、新エネ車ポイントと平均燃料消費ポイントのいずれも来年4月1日から実施される。もっとも、今回の正式文書を前の2回の意見公募版と比べると、部分的に小さいながらも重要な変化がある。

 第1に対象企業の範囲が広がった。デュアルポイント管理弁法第17条は、新エネ車ポイントの「ハードル」を5万台から3万台に引き下げた。つまり、乗用車の年間生産量又は輸入量が3万台を超える企業は新エネ車ポイントの比率の要件をクリアしなければならないということである。この点について、全国乗用車市場信息聯席会の崔東樹秘書長(事務局長)は、3万台に引き下げたことによって、より多くの中小企業が対象になり、産業の合併再編と弱小企業の淘汰を進める上で有効であると指摘する。

 崔東樹氏は年間生産・販売量3〜5万台の国産自動車企業と輸入企業24社を列挙したが、その中には一汽海馬、江鈴汽車、広汽三菱、重慶力帆、東風裕隆なども含まれる。崔東樹氏によると、一部の自動車企業は生産・販売規模が小さいか、又は商用車に偏っており、安逸に流れやすい。また、一部の自動車輸入企業は故意に輸入台数を減らして、新エネ車販売義務から逃れようとするケースもある。「例えば、スバルの自動車の輸入は毎年4万台余りで、増やそうとはしない。こうした企業に対しても新エネ車販売義務の圧力をかけることが必要だ」と崔東樹氏は解説する。

 「デュアルポイント」制は2018年4月1日から正式に施行されるが、注目されるのは、今回の文書の規定に基づき、2018年は査定を行わず(もともとは2018年に8%に達することを要件としていた)、2019年と2020年にそれぞれ10%と12%のポイント比率を達成すれば良いという点である。また、今回の文書は2019年と2020年の新エネ車ポイントは「合算査定」できることも規定している。つまり、「デュアルポイント」制は企業に2年間の緩衝期間を与えている。

 「合算査定」とは具体的には、第1に、プラスの新エネ車ポイントは繰り越しできないが、2019年度に獲得したプラスの新エネ車ポイントに限り同額を1年繰り越せるということである。第2に、2019年度に発生した乗用車企業の新エネ車マイナスポイントは2020年度に獲得したプラスポイントによって相殺できるということである。

 崔東樹氏の見方によると、2018年に「(管理弁法を)執行するだけで査定は行わない」というやり方は、2018年に新エネ車を推進し、2019年から義務化するという原則に沿ったものであり、企業に一定の緩衝期間を与え、産業チェーンと新製品のリリースを適正に行う準備期間とするものである。但し、その後はよりスピードを高めて推進し、産業の全体的な発展スピードを確保して計画通りに進めることになる。

 崔東樹氏によると、2017年の中国の新エネ乗用車販売量は50万台に達し、販売量は今後数年間急増して、2020年には200万台とする目標達成にも懸念はない。

 現在の各自動車企業の対応策を見る限り、フォルクスワーゲンやフォードなど新エネ車ポイントの不足が比較的大きい外資系自動車企業は新たな「合弁ブーム」に入っている。今年6月、フォルクスワーゲンと江淮汽車は共同出資で合意し合弁新エネ車企業を設立することにした。その後、8月21日にはフォードと衆泰はMOUに調印し、合弁EV乗用車公司設立を検討することになった。その6日後には、ルノー・ニッサンと東風が新たな合弁公司として易捷特新能源汽車有限公司を設立すると発表した。
 
 一方、国内独自ブランドの自動車企業は動きが鈍い。多くの業界関係者の見方によると、BYDや江淮、上汽、北汽といった新エネ車で大規模な部署を展開している自動車企業は別として、東風や一汽など新エネ車市場の開拓に出遅れている企業が2019年と2020年に義務基準を達成することは決して容易でない。

 (中国能源網 9月29日)