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【電力】

華能集団が海外M&A戦略を本格化 シンガポールTuas Powerを買収 (08/03/17)
2008/3/18
中国【電力】

 中国華能集団の全額出資子会社である中新電力公司は、シンガポール政府が出資するTemasek Holdings Pte.Ltd.との間で、Temasek Holdingsの子会社であるTuas Powerを42.35億シンガポールドルで買収することで合意が成立した。今回、中新電力公司が買収するTuas Powerは、シンガポール3大電力会社の1つであり、取引が成立すると、華能はシンガポールの電力市場において25%のシェアを占めることになる。

 シンガポール政府は公共事業の私有化を進めており、Temasek Holdingsは今後数ヶ月内に傘下にある別の電力企業2社を売却する予定。華能は引き続きこれら2社の買収にも当たることになる。Tuas Powerも含む3社の電力設備容量は合計9,070MWに上り、その発電量はシンガポールの全電力使用量の80%になる。

 中国華能集団は中国最大の発電企業グループであり、中国で最も国際化の進んでいる電力企業である。ニューヨーク、香港、上海で上場している華能国際電力は中国華能集団の子会社である。華能は2003年末にはオーストラリア・クイーンズランド州の電力会社を買収している。華能集団公司の黄龍副総経理(副社長)は、今回のTuas Power買収は同社が「走出去」戦略(対外進出戦略)に大きな一歩を踏み出した象徴であるとしている。

 (毎日経済新聞 3月17日)