3月19日に国家統計局が発表したデータによると、2017年に中国国内の原油生産量が減少した一方で、天然ガス生産量は増加した。

　国際原油市場と国内石油生産条件の変化など様々な要因による影響で、中国国内の原油生産量は低下した。一方、環境保護政策と「煤改気」（石炭から天然ガスへの転換）プロジェクトに牽引される形で天然ガス需要の堅調が続いたことに加え、非民生用天然ガス価格の引き下げにより企業がガス使用に前向きになったことで、天然ガス生産量の急速な増加が続いた。

　国家統計局の幹部によると、《天然ガス利用加速推進意見》《北京・天津・河北及び周辺地区2017年大気汚染防止工作方案》など関連政策、石炭消費減量代替対策、工業用及び民生用の「煤改気」プロジェクトの全力推進の影響で、国内の天然ガス消費需要は堅調であり、そのことが天然ガス生産量の急速な増加を牽引した。

　2017年の天然ガス生産量は1,480.3億m3、前年比8.2％増になり、伸び率は前の年を6.5ポイント上回った。生産量は2012年に比べると374.3億m3増加し、年平均伸び率は6.0％になった。2017年の天然ガス輸入は946.3億m3、前年比26.9％増加し、輸入量の国内生産量に対する比は0.4：1から0.6：1に上昇した。天然ガス輸入は急速な増加を続けている。

　2017年の原油生産量は1億9,151万トン、前年比4.1％減になり、減少幅は前の年に比べ2.8ポイント下がった。

　2017年の原油精製量は5.7億トン、前年比5.0％増加し、伸び率は前の年に比べ2.2ポイント上昇した。石油製品別の対前年比伸び率は、ガソリン3.0％、灯油6.2％、軽油2.4％。

　2015年以降、原油輸入権と輸入原油使用権を取得した地方製油所が2年連続で増加しており、地方製油所の原油精製量のシェアは上昇が続いた。2017年の原油精製量全体に占める非国有系企業のシェアは14.9％、前の年に比べ1.8ポイント上昇した。

　国家統計局の幹部によると、原油精製量は着実に増加している。国内の新規製油所が次々と操業を開始し、地方製油所の原油輸入量が増加したことで、2017年の原油精製量と石油製品生産量は着実に増加した。

　（中国能源網 3月20日）