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【エネルギー全般・政治経済】

インフレによって固定資産投資が減少へ (08/03/18)
2008/3/19
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国家統計局が14日発表したデータによると、1〜2月期の都市固定資産投資は8,121億元、前年同期比で24.3%の増加となり、中国経済が依然過熱のレッドゾーンにあることが明らかになった。

 固定資産投資増加の主因は、旺盛な国内需要である。特に大雪災害からの復興のため、工業原材料とエネルギー需要が大幅に増加しているが、そのことは工業用原材料価格上昇の押し上げ要因となっている。しかし、長期的に見て、大雪災害の要因はすでになくなっているからには、先日公表された6.6%ものPPI(生産者物価)上昇率は、農産物価格が促進したインフレがすでに工業製品にも蔓延していることを示している。

 こうした状況の中で、政府は緊縮政策を打ち出してインフレ圧力の増大を抑え込もうとし、市場の利上げ予測が強まるよう図っている。しかし、全人代会期中の政府の態度から見て、政府は食糧価格の抑制と財政政策、投資抑制策を組み合わせてマクロコントロールを図る公算が大きい。こうした政策が効果を上げるには一定の時間がかかるため、今後もより長期にわたって国内の物価上昇は予想を上回ると考えられる。そのため、生産資材の価格高騰が続く中、今後投資家の生産縮小のケースが多くなり、それに伴い固定資産投資も減少するだろう。

 (亜太博宇 3月18日)