炭層メタンガス92億m3の埋蔵が確認された鉄嶺調岳山炭田から、最新の排水式ガス回収法によって、1日52万m3以上のガスを瀋陽に供給することが可能になる。これは瀋陽の87万世帯の使用を賄うに十分な量である。

　瀋陽市ガス部門のデータによると、瀋陽の民生用ガスユーザーは130万世帯、工業用は6,000余りに上り、1日当たり75万m3、年間3億m3のガスを要するが、不足は約6,000m3に達している。一方、調岳山炭田の炭層ガス確認埋蔵量は92億m3であり、瀋陽の市街地区の半分が40年以上使用することが可能である。

　調岳山炭田では、深度1000メートルの井戸を掘削し、加圧設備によって下の炭層に加圧と注水を行い、炭層にヒビを生じさせて、炭層ガスを地面に押し上げる方法を取る。その後は地下水を循環させ抽出することによって、炭層の圧力に変換し、炭層ガスを押し出すのである。調岳山炭田はこうした方法で炭層ガス井の試掘に成功している。将来的には200余りの深層ガス井を作井して、純度90％以上の炭層ガスを1日当たり17.5万m採収する。この炭層ガスを一定の割合で空気と混合すると、最終的に瀋陽に供給されるガスは1日52.5万m3になる。

　（中国能源網 3月18日）