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【石炭】

中国 石炭需給動向に変化 価格に下振れ圧力 (18/07/27)
2018/7/27
中国【石炭】

 内蒙古オルドスの高カロリー一般炭価格に2週連続で下落傾向が生じている。分析によると、供給側における最近の生産量の逐次増加と需要側の予想を下回る低調が相乗的に作用して、産炭地の石炭価格は下振れ圧力を受けている。

 1. 供給状況の好転

 6月に入ってから、産炭地の炭鉱は環境保護投資を強化している。これまでの整理改善を経て、環境保護要件を満たす炭鉱は増産を開始し、産炭地の供給状況は好転し始めた。オルドスの炭鉱の1日当たり販売量は130万トン水準に達し、環境保護専門整備期間に比べ30%近く増加した。供給量の増加は石炭価格を圧迫している。

 2. 港湾石炭価格の下落と濃厚な様子見情緒

 川下の1日当たり石炭消費が予想を下回ることや在庫の高止まりなどの影響で港湾石炭価格の下落が続いている。7月24日時点で沿海部の6大発電所の在庫は依然として1,500万トンの高い水準を維持しているが、1日平均の石炭消費は77.38万トンであり、在庫は19.45日分に上る。短期的には発電所の在庫補充に対する大きな動因がなく、そのため、港湾石炭価格の下落が続いている。こうした下落傾向は未だ止まっておらず、産炭地の取引業者は様子見を決め込んでいる。調達需要の不足は産炭地の石炭価格を圧迫している。

 3. 港湾発送コストの逆さやが拡大

 港湾価格の持続的な下落に伴い、産炭地の取引業者の港湾への発送コストの逆さやは拡大が続き、25元/トン前後の水準に達している。そのため、取引業者は発送に後ろ向きになり、在庫補充需要が減っている。7月16〜22日にフフホト鉄路局が発送した石炭は約194万トン、前週に比べ27万トン近く下がった。対外輸送量の減少もまた産炭地の石炭価格を圧迫している。

 (中国煤炭網 7月27日)