江蘇省如東洋口港の水路の南側にある、海岸から離れた放射状の砂州に、10ヶ月間の難工事を経て、昨年11月、面積0.3平方キロの人工島が完成した。中国石油天然ガス集団(CNPC)はこの人口島にLNG受入基地を建設する。すでに施工に要する水道、電気、道路、通信等のインフラや各種準備作業も緒に就いている。

　中国のLNG受入基地の中でも、江蘇LNG事業は自然条件が複雑であり、建設が難しく、調整作業は膨大なものになるとされている。人工島建設をめぐっては、島やLNG専用船の通る水路の安定性、島や埠頭、処理施設の耐震性など、様々な面から研究と試験が進められた上で、設計案の合理性、安全性が確認され、建設に踏み切った。

　世界的にも同種の人工島の成功率はわずか49％に過ぎない。江蘇省の現場海域は、水深が浅く、干満の差や波浪が大きく、台風が多発するという困難な状況にあったが、CNPCの江蘇LNG事業関係者は、科学技術、管理、理念を革新して、CNPCのLNGの歴史において感嘆すべき成果を上げ、黄海に人工島LNG受入基地を建設する夢を実現しつつある。

　（中国石油報 3月20日）