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【原子力】

原子力発電開発は戦略的選択 2020年には原子力発電の比率を5%に…国家能源局長 (08/03/24)
2008/3/24
中国【原子力】

 国家能源局長就任早々の張国宝氏は24日、エネルギー構造の高度化へ向け調整をさらに強めることが必要であると指摘、特に原子力発電の開発は中国のエネルギーの健全で秩序ある発展にとって焦眉の急であり、戦略的な選択になると述べた。また、張国宝局長は、原子力発電と同時に、風力発電、水力発電等のクリーンで高品質なエネルギーの開発を前向きに進めるべきであるとした。

 張国宝局長によると、中国のエネルギー構造は石炭が中心で、クリーン・エネルギーの占める割合があまりにも低く、粗放型発展や環境を犠牲にした資源開発、石炭生産量の拡大によるエネルギー供給確保といった政策をこのまま続ければ、資源、環境、運輸など様々な面で制約を受け、困難な状況が続く。

 エネルギー構造の高度化において最も優先すべきは原子力発電開発であると、張国宝局長は指摘する。世界各国の総発電量に占める原子力発電の比率が平均16%であるのに対して、中国の場合はわずか1.3%と極めて低いが、それだけ潜在力も大きい。昨年公布された原子力発電中長期開発計画は、2020年に総発電設備容量に占める原子力発電の比率を4%に高めるという目標を打ち出したが、政府はこの目標値を5%に引き上げるよう検討している。

 エネルギー構造高度化に当たって原子力発電の次に、風力発電と再生可能エネルギーの開発に力を入れると張国宝局長は言う。中国の風力発電の規模は目下世界第5位であるが、100万kW風力発電所の建設や風力発電設備製造業の発展を図りながら、2010年には風力発電容量を2,000万kWとし、第2期胡錦濤政権期間内に中国を世界最大の風力発電国とする。第3に、水力発電開発に力を入れ、2020年には水力発電設備容量を約3億kWとする。

 (人民日報 3月24日)