France 24の6月3日付の報道によると、ナイジェリアの主要労組は6月3日、政府が新たな最低賃金に合意できなかったことに対する無期限ストライキを開始し、全国の電力網を停止、航空便の運航に混乱を与えた。ボラ・ティヌブ大統領が昨年就任した後、国内最大の労働組合連合が主導する4回目のストライキとなった。

　ナイジェリア送電会社（TCN）では、組合員らが電力制御室の作業員を追い払い、少なくとも6つの変電所が閉鎖された。

　ナイジェリアの航空会社イボム・エアでは、ストライキのため運航停止を発表。ユナイテッド・ナイジェリアは、全国の空港が閉鎖され、ストライキ中の労働者は同社の全航空便の運航に同意していないと発表した。

　電力・航空業界の労組は同3日の声明で、無期限ストライキに応じ、組合員に職務停止を指示したと述べた。

　石油組合も石油生産停止を警告したが、ナイジェリアの石油規制当局は、ストライキにより生産が中断されないよう対策が講じられていると述べた。

　ティヌブ政権は大胆な改革に乗り出しており、インフレ率が30年ぶりの高水準に達し、アフリカ最大の人口を抱える同国の生活に危機的な影響を与えている。ガソリン価格を安く抑える一方、年間100億ドルの財政負担となっているガソリン補助金を廃止したことを受けて、労組は家庭や中小企業に対して救済措置を講じるよう強く求めている。

（France 24　6月3日）