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世界初の水素燃料フェリーが就航 米サンフランシスコで
2024/7/28
その他地域のエネルギー

 インドのEconomic Times Energy Worldは7月13日付記事で、世界初の水素燃料フェリー「MVシーチェンジ」(MV Sea Change)がサンフランシスコ湾でゼロエミッション運航を開始したと報じた。

 米国カリフォルニア州のサンフランシスコ・ベイ・フェリーと官民パートナーは7月12日にシーチェンジ号の正式進水式を行い、7月19日に運行を開始した。

 このフェリーは、CO2排出ゼロの水素燃料電池を動力とする。海上輸送システムからの排出ガス削減のソリューションとして、ワシントン州のオール・アメリカン・マリンが、カリフォルニア大気資源局 (CARB)からの300万ドルの助成金を受けて開発した。全長70フィート(約21.3メートル)、75人乗りの双胴船フェリーで、2018年創業のスタートアップのスイッチマリタイム(SWITCH Maritime)が保有している。

 360kWの米カミンズ製燃料電池と容量246キロのノルウェーのヘキサゴンプルス製の水素貯蔵タンクで構成された水素燃料電池動力パッケージは、2018年創業のカリフォルニア州スタートアップのゼロエミッション・インダストリー(ZEI)が提供し、100kWhのリチウムイオン電池と2基の300kW電気推進システムと統合されている。

 「MVシーチェンジ」は、まずは、サンフランシスコ・ベイ・フェリーの契約運航会社であるブルー&ゴールドフリートにより、サンフランシスコのピア41とダウンタウンのフェリーターミナル間の10分の航路で半年間の実証実験運航を行う。

 乗客は無料で乗船でき、シェブロンニューエナジーズ、ゴールデンゲートブリッジ、ハイウェイ、交通局、ユナイテッド航空などのパートナーグループがスポンサーを務める。

 スイッチマリタイムによると、クリーン燃焼推進システムにより、航行距離は最大 300海里、速度は最大 15ノットが可能となり、ディーゼル動力船と同等の運航能力と航続距離を実現できるという。実用速度は約 8〜12ノットとなる。


(Economic Times Energy World 7月13日)