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英国、G7で初めて石炭火力を全廃
2024/10/1
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 ロイター(Reuters)の9月30日付記事は、英国で同30日、国内最後の石炭火力発電所が運転を終了することを報じた。石炭火力発電の全廃は先進7カ国(G7)で初めて。

 運転を終了するのは英中部ノッティンガム近郊にあるラトクリフ・オン・ソア発電所で、1967年に運転を開始した。運営するドイツのエネルギー大手ユニパーが、2年で解体し、跡地にクリーンエネルギーの関連施設を建設する予定。

 英国は2015年に、気候変動対策の目標を達成するため、10年以内に石炭火力発電所を閉鎖する計画を発表した。政府統計などによると、石炭火力は1990年に英国の電力供給の8割を占めていたが、天然ガスや再エネの普及により、その比率は2023年に1.3%にまで縮小した。首位はガス(34.7%)、2位が風力・太陽光(32.9%)、3位が原子力(13.9 %)となっている。

  2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げる英国は、2030年までに電力部門の脱炭素化も計画している。目標達成に向け、風力や太陽光などの再生可能エネルギーを急増させる必要がある。

  シャンクス・エネルギー相は「石炭の時代は終わりつつあるかもしれないが、我が国にとって良質なエネルギー関連雇用の新たな時代は始まったばかり」と述べたという。

(Reuters 9月30日)