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IEA、過去1年で水素事業への投資は倍増 一方で不確実性への懸念も
2024/10/3
その他地域のエネルギー

 国際エネルギー機関(IEA)は10月2日、2024年の世界の水素エネルギー市場に関する報告書を公表した。報告書によると、この1年で水素事業への最終投資決定は倍増したが、不確実性への懸念もあり、施設の処理能力や需要は低水準にとどまっているという。

 投資決定により、2030年までに低排出水素の生産量は現在の5倍になる見通し。過去1年の投資決定では、中国がその4割強を占めたが、需要目標は生産計画の4 分の1 強にとどまっている。再生可能エネルギーを使いグリーン水素を製造できる電解槽では、中国の設置容量が全体の7割弱を占める見通し。

  IEAによると、水素事業の大半が初期段階にあり、需要の不透明さ、資金調達の難しさ、規制の不確実性、ライセンスや許可の問題などが、事業計画のリスクとなっている。

  IEAのファティ・ビロル事務局長は「政策立案者や開発者は、需要創出を支援するとともに、コスト削減や、さらなる投資を呼び込むために規制を明確化する必要がある」と述べた。

  世界の水素需要は、精製・化学部門を中心に、2024年に約300万トン増えると予測されている。

Global Hydrogen Review 2024

https://www.iea.org/reports/global-hydrogen-review-2024

(Reuters 10月2日)