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中国
【石炭】

9万トン以下の小炭鉱はなお1344ヵ所 依然厳しい中国の炭鉱淘汰任務 (19/01/29)
2019/1/29
中国【石炭】

 国家炭鉱安全監察局によると、2018年には全国で炭鉱832ヵ所を淘汰し、1.5億トンの生産能力解消目標を達成、年産30万トン以下の小炭鉱の占める割合は2017年の45.6%から39.7%に下がったものの、炭鉱淘汰の任務には依然として厳しいものがある。

 現在、年産30万トン以下の小炭鉱は全国に3,113ヵ所、生産能力は年間4.6億トンになり、炭鉱数で全国の53%、生産能力では8.9%を占める。特に年産9万トン以下の小炭鉱は1,344ヵ所、生産能力は0.9億トンで、炭鉱数は全国の22.9%、生産能力は1.7%になる。

 一部の地方政府と炭鉱企業は淘汰に対する意思が断固としたものではなく、融通を利かせ、9万トン以下の高濃度ガス炭鉱の能力拡張を認可するケースすらあり、低水準の重複建設が横行している。また、重大災害の防止が難しい一部の大型炭鉱は債務処理や職員の配置転換など様々な原因により、退場させることが極めて難しく、重大事故発生のリスクが極度に高いケースもある、

 加えて、質の高い生産能力が次々と増産を進めて、石炭需給関係が相対的に緩和し、相場が下落する公算であり、そうなれば炭鉱の安全面への投資、継続採掘、組織の安定等にも影響が及び、長年積み重なってきた系統的な安全リスクを激化させる。

 その他にも、地方政府の機構改革に伴って一部地方の炭鉱安全監督管理部門も機構改革や機能調整に直面し、幹部人事が安定せず、監督管理責任や対策が弱くなる可能性もある。

 そのため、脱生産能力省庁間聯席会議のプラットフォームとしての役割を発揮させ、厳格な安全基準によって老朽化生産能力の淘汰と退場を強制しなければならない。年産9万トン以下の小炭鉱と30万トン以下の高濃度ガス炭鉱は基本的に淘汰すべきである。

 (中国煤炭資源網 1月29日)