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【エネルギー全般・政治経済】

中国国家能源局 クリーン・エネルギー消費のシェアが22.2%に上昇 3つの対策でエネルギーの転換を推進 (19/04/10)
2019/4/10
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国家能源局の林山青副局長は4月9日、ベルリンにおいて中国の一次エネルギー消費に占めるクリーン・エネルギー(非化石エネルギーと天然ガス)のシェアは約22.2%になり、2012年に比べ7.7ポイント上昇したが、2020年の目標である25%や2030年の目標の約35%にはなお一定の距離があると表明した。

 林山青副局長は、エネルギー転換の前進と発展につれて新たな状況や問題も多くなっていると指摘し、中国はエネルギー産業の規模が巨大であり、転換過程において気候変動や生態系保護のチャレンジ、エネルギー転換の適用技術及びコストのチャレンジ、エネルギー構造並びに供給と消費の不均等に起因するチャレンジなど具体的な難題に直面しているとした。

 林山青副局長は、中国はこうしたチャレンジを対象に次の3つのエネルギー転換対策を講じると表明した。

  1. エネルギー消費構造の調整を持続的に推進し、クリーン・エネルギーのシェアをより一層高める。エネルギー消費構造の最適化を持続的に進め、クリーン・低炭素への転換を加速するとともにクリーン・コールの開発と利用を前向きに推進する。
  2. 科学技術のイノベーションによってクリーン・エネルギーの供給コストを引き下げる。近年、再生可能エネルギーの大規模で急速な発展により、コストは絶えず低下し、条件の好ましい地区では風力発電と太陽光発電のコストはほぼ火力発電並みになっているが、今後とも再生可能エネルギーコストを急速に引き下げ、市場競争力を高める必要がある。
  3. 再生可能エネルギー開発において分散型と集中型を並行して進めることを原則として堅持する。中部・東部や南方など電力負荷の中心エリアでは分散型風力発電と分散型太陽光発電の発展に力を入れ、各地の状況に応じてバイオマス、地熱、水素エネルギー等を発展させる。再生可能エネルギーを主とする分散型エネルギー系統の比重を高め、エネルギーの地産地消を進める。

 「中国は次の一手として、クリーン・エネルギー産業の拡大と発展を引き続き進め、クリーン・低炭素・安全・高効率のエネルギー体系を全面的に完成させ、エネルギー転換の戦略目標を達成する」と林山青副局長は述べ、中国は各国と協力して技術の進歩を促進し、世界のエネルギーの転換に向けて有利な条件を創出したいと表明した。

 (中国新聞網 4月10日)