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【石油・天然ガス】

米中貿易摩擦が中国石油化学産業に及ぼす直接的な影響は大きくない 中国石油化学工業聯合会 (19/06/03)
2019/6/3
中国【石油・天然ガス】

 5月31日に開かれた中米経貿関係高層シンポジウムにおいて、中国石油化学工業聯合会の傅向昇副会長は、米中貿易摩擦は中国の石油化学産業に対して間接的な影響や長期的な影響を若干及ぼすものの、直接的な影響は大きなものにはならず、短期的な影響は限定的であると表明した。

 世界最大のエネルギー消費国である中国と最大の石油・天然ガス生産国である米国。石油・天然ガスと石油化学分野で米中両国の協力ポテンシャルは極めて大きい。

 傅向昇副会長によると、米国政府の一国主義政策のため、中国の米国からの石油・天然ガス輸入は昨年深刻な影響を受けた。石油輸入量は前年比プラスになったが、伸び率は2017年の1476%から60.5%に急激に低下した。天然ガス輸入量の伸び率は2017年の670%から41.8%に下がった。

 ロイター報道によると、今年の米国の対中LNG輸出は基本的にゼロになっている。

 傅向昇副会長は、米国の対中石油・天然ガス輸出は激減しているものの、中国は石油・天然ガスの新たな市場と供給業者を見つけることが可能との見方を示した。

 傅向昇副会長の分析によると、米中間の石油化学分野の貿易額は大きいものではない。2018年の輸出入額は546億ドルで、石油化学産業の貿易総額7,433億ドルの7.35%に過ぎない。貿易黒字は20億ドル足らずであり、しかも25.5%も下がった。中国が追加関税を課す2,000億ドルのリストには石油化学関連製品の税目799項が含まれており、税率は10%から25%に引き上げられ、税収は約20億ドル増加する。全体量は大きいものではなく、シェアも高くないので、影響は限定的である。

 「しかしながら、米国に及ぼす影響は同じではない」と傅向昇副会長は述べ、米国にとって中国は原油輸出先第2位、LPG輸出先第2位、LNG輸出先第3位であるとした。

 (中国石油新聞中心 6月3日)