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長江デルタ水素エネルギーインフラ産業連盟が上海に発足 (19/06/30)
2019/6/30
中国【新エネルギー】

 長江デルタ都市間の水素エネルギーインフラ建設の協同は未だ実現しておらず、そのため産業発展に向けた地域連動の仕組みが欠如している。そうした膠着状態を打開するため、6月28日、長江デルタ水素エネルギーインフラ産業連盟が上海に正式発足した。

 同日、上海市科学技術委員会がまとめた『長江デルタ水素エネルギー・燃料電池産業イノベーション発展白書』も発表された。同書によると、上海、蘇州、如皋など長江デルタの都市は水素エネルギーと燃料電池車関連の計画を相次いで策定している。これら3都市の計画を見る限り、長江デルタ地区の燃料電池車産業チェーンは2020年に350億元を突破し、2025年は1,800億元を突破することになる。さらに2030年には約5,000億元規模に達するだろう。

 「長江デルタは中国水素エネルギー産業の実証をリードしている地区だ。産業発展に向けて厚みのある条件を備えているが、各地の水素エネルギーインフラは個別に設けられ、都市間の往来は阻害されており、そのため長江デルタ地区の水素エネルギー産業の協同発展が阻害されていることも認める必要がある。長江デルタ水素エネルギーインフラ産業連盟の発足は正にそうした課題を打開する措置になる」と上海燃料電池車商業化促進センターの張焔峰事務局長は言う。

 長江デルタ水素エネルギーインフラ産業連盟は上海石化、申能集団、新奥燃気、浦江気体、重塑科技、国金証券や上海市発展改革研究院など30余りの水素エネルギー関連企業、金融機関及び研究機関が共同で設立した。長江デルタ水素エネルギーインフラ総合ソリューションを設計、実施して、水素エネルギー産業チェーンにおける企業と民間組織のリソースの供給、互恵とウィン・ウィンを実現し、水素エネルギー産業の「水素ガス−自動車−サービスステーション−ユーザー」の一体的な発展を推進する。

 同連盟は50億元以上の産業基金を設ける計画であり、主に水素エネルギーインフラに投資を行う。水素製造、水素貯蔵、水素輸送、水素補給サービスなどの各プロセスや、水素エネルギーインフラの建設と運営に関わる人工知能、マネジメント技術等が対象になる。

 (新華網 6月30日)