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【石炭】

中国「北煤南運」の大ルート「浩吉鉄路」が開通 (19/09/29)
2019/9/29
中国【石炭】

 9月28日、営業距離が世界最長になる重積載鉄道「浩吉鉄路」(浩勒報吉−吉安)が開通した。南北を縦貫するエネルギー輸送の大ルートが中国の鉄道に新たに加わった。

 「浩吉鉄路」は総延長1,813.5キロ、北は内蒙古オルドス市の浩勒報吉を起点に、内蒙古、陝西、山西、河南、湖北、湖南、江西の7つの省・自治区を経由して京九鉄路の吉安駅まで。

 「浩吉鉄路」は国有鉄道1級電化鉄道であり、陶利廟南〜坪田は複線、それ以外は単線になるが、複線化の条件が留保されている。開通当初には77駅が営業し、設計上の時速は120キロ、年間輸送能力は2億トン以上。

 「浩吉鉄路」は鉄道分野で混合所有制経済の新たなモデルを創出した。2016年、旧鉄道部と地方政府が主導し、企業16社が出資人となって、中国最大の混合所有制の共同出資鉄路公司を設けた。現在、株主は21社に増えている。

 「浩吉鉄路」は内蒙古・陝西・甘粛・寧夏のエネルギー「ゴールデントライアングル」と湖北・湖南・江西等の華中地区を結び、中国の第12次5ヵ年計画及び「中長期鉄道網計画」の重大事業になる。また、国家戦略輸送ルートである「北煤南運」(北部から南部への石炭輸送)として、中国の総合交通運輸体系の重要な構成要素になる。

 「浩吉鉄路」の開通は西部地区の資源開発を促進し、華中地区のエネルギー供給を保障するとともに、中国鉄道の南北間のエネルギールートを増強するものになる。石炭輸送の「道路から鉄道への転換」、汚染防止や大気環境の改善、地域経済社会の協調的発展にとっても極めて重要な意義を有する。

 (中国能源網 9月29日)