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【石油・天然ガス】

2024年には中国が世界最大のLNG輸入国に 米国は最大輸出国 IEAレポート (19/12/12)
2019/12/12
中国【石油・天然ガス】

 「カタールに明確な投資計画がない状況で、2024年に米国のLNG輸出量は1,130億m3、世界最大になる。一方、中国は世界最大のLNG輸入国になり、輸入量は1,090億m3に達する」。

 12月12日、国際エネルギー機関 (IEA)は北京で“Gas 2019 Analysis and forecasts to 2024”を発表し、上掲の予想を示した。

 同レポートによると、2018年の世界の天然ガス需要は前年比4.6%増加し、2010年以降で最も伸び率の高い年になった。世界の一次エネルギー消費の増加量のうち天然ガスは45%を占めた。

 但し、こうした底堅い増加は常態にはならない。同レポートの予測によると、2024年まで世界の天然ガス消費量は年率1.6%のスピードで増加して、4.3兆m3に達する。

 「これは経済成長が鈍化し、石炭から天然ガスへの転換ポテンシャルが低下すること、そして2018年の北半球の異常高温から平均的な天候に回復することに起因する」とIEA Head of the Gas, Coal and Power Markets Divisionを務めるPeter Fraser氏は言う。

 5年後には中国の天然ガス需要の伸びも鈍化するだろう。2017年の中国の天然ガス消費量の伸び率は14.5%、2018年は18.1%に達したが、同レポートの予測では、2024年までの年平均伸び率は8%に下がる。

 もっとも、2024年頃には中国は依然世界の天然ガス需要の増加分の4割以上を占め、その大部分は米国、中東、北アフリカが賄うことになる。

 向こう5年間、米国は世界の天然ガス供給と輸出の増加を牽引する。2024年には米国の天然ガス年産量は1兆m3超えも期待される。また、2024年には米国、オーストラリア及びロシアは天然ガス輸出の増加が最も大きい供給源になる。中国、イランやエジプトなどその他の主要生産国の生産量は主に国内市場を満たすことになる。

 (界面新聞 12月12日)