国家発展改革委員会、国家能源局、財政部、農業農村部、住宅都市建設部、生態環境部など10省庁が連名で「バイオ天然ガス産業化発展の促進に関する指導意見」を通達した。

　バイオ天然ガス産業の発展を支援することは、家畜排泄物の資源化利用の推進、くずわらの野焼き等による環境汚染問題の解決や、有機生活ゴミの効率的な処理にとって大きな意義を有する。同時に農村の石炭分散利用に代替して県域への天然ガス供給を増やすことになり、中国のエネルギーセキュリティの向上にもつながる。より重要なことは、バイオ天然ガスの発展によって中国の現代的農業のエコロジー構造を改め、農村のグリーン発展の原動力を増やし、もって人類の永続的発展に助力することである。

　同意見は次のような目標を提示している。

　2025年：中国のバイオ天然ガス年産量を100億m3超として、グリーン・低炭素・クリーン・再生可能の新興ガス産業を形成する。

　2030年：バイオ天然ガス年産量を200億m3超として、世界トップグループに入る。1.2兆元以上の投資を牽引し、年間3.5億トンの有機廃棄物処理を実現する。100万人の雇用を創出し、農民の収入を年間600億元増やす。

　同意見はバイオ天然ガスの工業化と商業化開発を加速するため、次のような指針を提示している。

• 県全体で推進し、近場の資源を収集し、製品を地元で消化する分散型産業部署を構築する。
• 事業には専業化・企業化投資建設管理を適用する。
• バイオ天然ガスの利用方式を多元化し、上流と下流の産業チェーンを統合し、ビジネスモデルの育成と革新を進める。
• 汚染を出す者が費用を支払い、利益を受ける者が処理を行う原料収集保障体系の模索を奨励し、企業の収益水準を高める。

　また、意見は次のように政策支援の強化を強調している。

• グリーンガス割当の仕組みを確立するよう研究を進める。
• バイオ天然ガス優先利用政策措置を策定する。
• バイオ天然ガスが障害なく都市ガス網に入るようサポートする。
• 金融機関がバイオ天然ガス事業に対する融資支援を拡大するよう誘導する。
• パイロット試験事業に対する奨励補償政策を策定する。
• 各種優遇政策を完備、実施する。バイオ天然ガス事業に対して効率が高く簡便な管理を適用し、もって産業化発展をスピードアップする。

　（中国能源報 12月14日）